カッパドキアで乗馬をする
この日の午前中は、乗馬をすることにした。夫は馬が大好きで、乗馬も少し経験したことがある。
ホテルを通じてお願いした乗馬ツアーの、牧場主のイルハンが車で迎えに来てくれた。(この旅行で「イルハン」に出会ったのは2人目だ)
牧場には馬以外にもたくさんの動物(特に鳥)が多くて楽しい。
この鳥は足の爪先(?)にまで羽がはえていてふさふさだった。
わたしの馬はイルハンとその馬に綱で引かれ、夫は一人乗りで、カッパドキア散歩に出発。
この日は暑いとは言え、多少風もあって気持ちいい。気球に乗って、上から見るカッパドキアも素敵だったけれど、歩いて見て回るカッパドキアもまた素敵だ。
わたしの馬についてイルハンにいくつか質問してみたところ、3歳で、イルハンがカッパドキアの野生の馬を捕まえて訓練したんだと言っていてびっくりした。ワイルドだ。
イルハンはずっと煙草を吸っていて、それが似合っている。
これらの写真には夫が撮ってくれた、イルハンと、イルハンに引かれて行くわたしが写っている。
ところで、牧場にいた黒い犬が、出かけようとするイルハンに盛んにまとわりついて「ついていっていい!? いいね!? いいでしょ!?」という感じで吠えていたのだけれど、イルハンにさんざん駄目だと言われて、最後は引き下がっていた……と思ったのだが、出発してしばらくすると、なんと後ろについてきている!
犬の「ついてきちゃった! おこる!? でももうきちゃったから!」という表情に、イルハンは「困ったやつだなぁ」という顔をした。
イルハンが怒らないと見るや、犬は俄然元気になり、馬の後ろではなく前に出て道案内をしたり、草むらで虫を取ったりし始めた。大変可愛らしい。
この写真、カッパドキアで撮った写真の中で一番気に入っている。犬の尻尾がぴんと立っていてかわいいから。
折り返し地点まで来て、帰りはまた別の道を通って戻る。
イルハンに引かれていた紐は無くなったけれど、元・野生の馬はとてもいい子で、ずっと穏やかだった。ただ道端の草を食べてばかりで、進ませるのは大変だったけれど……。
犬も少しずつ疲れて来たようで、木陰を選んで歩いていた。でも楽しそうだ。
これはお墓。イスラームでは火葬が禁じられており、土葬である。こんなに広くて風通しの良い土地に眠るのは、気持ちが良さそうだ。
ホテルに帰って休み、また移動だ。ミニバンでカイセリ空港まで移動し、イスタンブールへと国内便で飛ぶのだ。
カイセリ空港には韓国の人がたくさんいた。ちなみにわたしはここで間違えて男子トイレに入りそうになったところを、韓国の若者にすんでのところで止めてもらった。
カイセリからイスタンブールまでは1時間半、あっという間だった。しかしイスタンブールの空港でなかなか荷物が出てこず、えらく待った。
タクシーを捕まえ、ホテルへ。
このホテルのレセプションの青年は、元彼女が日本人だったため日本語が上手で、それを抜きにしてもとてもフレンドリーでいい人だった。
この旅で初めてのバスタブに大興奮。やっぱり浴槽に浸かれるのは本当に嬉しい。
そしてイスタンブールのモスクの爆音アザーンは最早懐かしい。
旅の最中、どこの町でも早朝から容赦なく流れるアザーンを耳にしていたけれど、やっぱりイスタンブールの掛け合い爆音アザーンが一番心を打つ。
明日に備えて、就寝。