サフランボルの古民家の庭で
朝ご飯を、宿の庭でとる。この時間はまだ陽射しもそれほど強くなく、本当に心地よくて、そして美味しい。
この宿は広い庭があり、食べ終わってその庭を探検しようとしたら、庭師(?)のおじさんが案内してくれた。
庭の奥には小さな農園(ししとうがらしやトマト、きゅうりなど多くの種類が植えられている)があるのに加え、ニワトリも飼育されていた。
庭師のおじさんは英語が全く分からないけれど、すごくいい人。農園では伏見唐辛子に似た形のししとうを生で齧らせてもらい、ニワトリはまだ小さい二羽を選んで足を持たせてくれた。
このニワトリを両手に掴んでいるわたしの写真は、この旅で一番の幸福に満ちた顔をしている。載せないけれど。
庭から戻ると、なぜかおじいちゃんがサフランボルのビデオと、トルコ各地をハングライダーで空撮したビデオを見せてくれた。
その後、また市街まで送ってもらう。
まずは丘の上にあるサフランボル歴史博物館へ。興味深く拝見したはずなのだが、今となってはなぜか大量のコンピューターが展示されていたことばかりが記憶に残っている。
サフランボル散策
人通りの少ない道を歩きつつ、民家博物館(?)へ向かった。
何気ない街並がとても綺麗。
途中でモスクを見つけたため、入らせていただいた。
入り口で、おじさんが足を洗っている(どこのモスクでも足を洗い清潔にするための場所がある)。
こじんまりと小さなモスクで、とても良かった(毎回「良かった」という感想になっている気がする)。地元のおじさんたちが二人で立ち話をしていて、その後わたし達にモスクの説明書のようなものを指差してくれた。
民家博物館は、民家がまるごと展示されていて大変興味深かったのだけれど、人を感知すると自動で蝋人形が回りはじめる部屋は怖すぎた。完全に無駄な仕掛けだと思った。
その後、歴史博物館があった方向とは逆方向の丘・フドゥルルックの丘に登って一休みした。ここサフランボルでは、結婚式の前撮りのようなことをしている人たちをあちこちで見かける。
街並の美しさから選ばれているのだろうか。(そういえば書きそびれていたような気がするが、サフランボルは街全体が世界遺産に登録されているのだ)
丘から降りて、お土産ストリートの中の小さなカフェでまた一休み。この日はとにかく暑かったのだ。
ス・ボレイというラザニアのようなものが美味しかった。
サフランボルでハマムに挑戦
さてその後いよいよハマムにチャレンジ。心配性のわたしは色々調べてから来たが、入った途端に色々世話を焼いてもらえたので分かりやすかった。
この写真中央がハマムの屋根。(内部の写真は全然撮っていなかった)
ちゃきちゃきしたお姉さんに、指輪を差して「ぼーいふれんど?」と聞かれたりと双方片言の会話をしながら、思い切り擦られる。そして全く遠慮無しにお湯をぶっかけられる。気持ちいい、ような気もするけれど、日本のマッサージで感じることのできる心地よくうとうとしてしまうような気持ち良さとはまったく別だ……。
だが、擦られ終わったあとに石盤の上でぼーっと蒸されている時間は良かった。モスクと同じで、落ち着ける感じがする。
ちなみに、わたしがハマムに入る直前まで結論を出すことができなかった「下着のパンツをはくべきか、水着のパンツをはくべきか問題」(全裸はありえない、と聞いていた)については、下着パンツで何も問題なかった。ただこれはサフランボルの地元ハマムだからこそのことで、イスタンブールなど大都市のハマムではまた違うのかもしれない。
でもハマムで何より良いのは、ハマムから出て、着替える部屋への扉がずらずらと並んでいるロビーのようなところである。
そこで皆、飲み物を飲んだり、お喋りをしたりしてくつろいでいるのだ。わたしも瓶牛乳が飲みたい気持ちになったけれど、そんなものは無いので水で我慢した。
(ちなみに夫は男性用のハマムに行っていたが、やはりすごい力で擦られたらしく、その後数日痛がっていた。)
さて、その後zencefilというこじんまりとしたレストランに行く。ここは安くて、かつ一皿の量が少なくて最高だった。特にデザートのバクラバ(写真)が激甘で、でも大変美味しかった。
家族経営のような雰囲気も温かくて、とても素敵だった。お勧め。
疲れたので、サフランボルの名物でもあるロクムを買って帰ることにする。
どれを買おうか目移りしてしまっていると、家族連れの若いお姉ちゃんが Do you speak English? と話しかけてきて、「このナッツのやつが超最高だよ!ここだけの味なの!これがおすすめ!」と言ってくれた。味見するとくるみゆべしのような感じで、確かに美味しい(他の味は分からないけれど)。せっかくなので、それを買うことにした。お姉ちゃん、ありがとう。
宿のおじいちゃんに迎えにきてもらって、帰宿。
夜遅くまで近くでやっているパーティー?の音が鳴り響いていたが、すぐに眠りについた。明日はカッパドキアへの移動日だ。